マンションかアパートか、建物の構造の条件

鉄筋コンクリートが多い賃貸マンションの構造

マンション構造は、RC造と呼ばれる鉄筋コンクリート造とSRC造と言われる鉄骨鉄筋コンクリート造がメインとなります。耐震性や耐火性が高いRC造が最も多用されており、地震や火事に強い建物と言えるでしょう。タワーマンションなどの超高層マンションでは、建築コストの高いSRC造が採用されていたのですが、コンクリートの質が向上し、RC造の建築物が増えました。このため、SRC造の建物は減っているのです。ただし、RC造のマンションの一部にSRC造を採用しているケースも見られます。

RC造やSRC造より低コストの構造として、建物の骨組みに鉄骨を利用する鉄骨造すなわちS造も挙げられます。S造はコンクリートを使わない分、耐震性や防音性は少し劣るでしょう。S造には、重量鉄骨と軽量鉄骨の2種類があり、低層以外のS造マンションの多くは、重量鉄骨を採用しています。

木造や軽量鉄骨といったアパートの構造

一方、アパートは軽量鉄骨や木造が多いと言えるでしょう。木造でも柱に鎹を入れるなど耐震性を高める工夫が凝らされているほか、軽量鉄骨構造では、壁にダンパーなどの緩衝材をはめ込むことにより、制振機能を高めたアパートも多く、耐震機能はマンションに比べて特に劣るとは言えません。アパートは、原則として低層なので、高層マンションのように特別な免震構造が必要ないのです。耐火性や防火性についても、軽量鉄骨構造の建物ではクオリティの高いものが増えており、賃借人は安心して暮らせるでしょう。

2階建て以上の木造アパートは、どうしても耐震性の点で劣る面があるため、賃貸アパートを探す際は、少なくとも1981年以降の新耐震基準に適合した建築物を選ぶことが必要です。